経理の改善を進めるときに気をつけているのが、360度の視点を持つこと。
360度の視点とは、「ヒト・モノ・カネ・情報」を指しており、経営資源とも言えるでしょう。
事業を継続的に行うには、経営資源をどのように配分していくかが重要であり、ひとつだけ特化しても難しく、バランスを見ながら配分していくことが必要になります。
改善も同じように、ひとつの場所だけを改善しても、他とのバランスが崩れると、全体的に見ると改善されないことがあるで、360度の視点を持って取り組むようにしています。
経理の改善
経理の改善で注意したいのは、ひとつの業務だけを改善するために、会社全体の業務効率化が落ちることにならないようにすること。
ひとつの改善ができても、会社全体の効率が悪くなってはいけません。
例えば、経費精算の効率化に向けて、システムの導入をする場合、
●システムを導入することによる変化
・手書きからシステムへの入力
・現金の手渡し精算から振込精算
・経費精算から仕訳への連動
と処理がラクになるのは事実としてあります。
ただ、導入するときに考える必要があるのは、他の視点も持つこと
●ヒト
・導入の時間や労力
・会社全体へ周知する時間や労力
・システムを使いこなす能力
●モノ
・インターネット環境
・パソコンなどのハードウェア
●カネ
・導入費用とランニング
・費用対効果
●情報
・導入するシステムが合っているか
・システムが必要か
・システム導入しないでできなか
など、ひとつの改善をすることで、複数の経営資源も係るため、私は360度の視点を持って取り組むようにしています。
全体的なバランス
改善をするときは、全体的なバランスも見ておくことが欠かせません。
ひとつの改善で、ひとつの業務が効率化されても、その影響で他のことに時間を取られてしまっては、改善は失敗してしまいます。
よくあるのが、経理だけの効率化になってしまうこと。
過去に、経理主導で効率化を考えた結果、経理だけがラクになり、他の部署への負担が上がることが分かったことがありました。
結果的に、そのときの効率化は計画段階で実行しませんでしたが、経理主導で効率化を進めるときは、会社全体のバランスも考えておきましょう。
全体的なバランスを知る方法
全体的なバランスを知るために取り組んでいるのは、実際に使う方の処理方法を見せてもらうこと。
経理処理について、マニュアルを渡したり、口答で処理方法を伝えても、こちらの思っている方法でできていないことがあります。
ひとにより、理解の仕方や理解度、手の動きは変わるため、実際にどのような動きや考えを持って処理しているか確認することは欠かせません。
だからこそ、実際に現場で使っていることを聞くだけではなく、処理方法を見せてもらい、その動きを知っておくことで、全体的なバランスを考慮した改善ができます。
まとめ
改善をするときは、360度の視点を持ち、根本的な改善が重要となります。
そのため、経理の視点だけではなく、実際に使う方の視点を含めた、「ヒト・モノ・カネ・情報」を考えていくことをおススメしています。
特に、システムの導入を検討しているときは、今の問題点を洗い出し、システムの導入が必要かどうかというと根本的なところから確認してみましょう。
【編集後記】
昨日は、住民税の納付に向けての書類整理と夜は経理業(副業)の引継ぎでした。業務の流れを整理していたのでスムーズに引継ぎできました。
スケジュールの空きが少なくなってきたので、少し調整。
【新体験】
経理業の引継ぎ
とあるソフトの見積もり
【独立まで60日】