※伝える
経理は、話すことは少ない見られますが、実際には話す機会、正確には『伝える』機会が多くあります。
経理が表立って人前にたって話すのは、銀行への融資相談や会計監査の対応、決算報告くらいで、あとは何かを伝えて動いてもらうことが多いのではないでしょうか。
取引先や社内の営業マン、現場の方にお願いをして、動いてもらうことが多い立場の経理は、『伝える力』が必要なときが多くあります。
私が経理未経験の25歳で就職したときに感じたのは、経理にとって必要な力のひとつである、『伝える力』。
この重要性を感じたからこそ、今でも日々『伝える力』を磨いています。
伝える力
何かお願いをするときは、同じことを言っても、『伝え方』が変われば、相手に動いてもらえないときがあります。
そのときに意識しておきたいのが、相手のメリット。
何かお願いをするときは、こちらのメリットだけではなく、相手のメリットも伝えることで相手の対応が変わることがあります。
例えば、旅費精算をするときに、日当の金額が間違っていて、修正をお願いするときに、
「●月▲日の日当の金額を直してください。」と伝えるよりも、
「今日提出された旅費精算ですが、本日中に振込み処理して精算しますので、●月▲日の日当を2,000円から3,000円に修正してもらないですか。」と伝えることで、
相手のメリットを含めることができます。
これで全ての方がすぐに対応してくれるわけではありませんが、同じことでも効果は変わってくるので、ぜひ試していただければ。
先読みをする
何かお願いをしたり、動いてもらうためには、先読みをするのも効果的です。
何かを伝えるときに、相手から質問されそうなことや、疑問がでそうなことは、最初のうちに伝えておきましょう。
もし、最初から思いついていても、後から言うのと、最初から言うのでは、相手の印象が違います。
例えば、請求書の修正が発覚して、再提出を取引先にお願いをするときは、
「請求書の再提出をお願いします。」と言うよりも
「請求書が●円になっていたので、正しくは▲円のため、再提出をお願いします。請求書ができたら、先にメールで送ってもらい、のちほど原本の郵送をしてもらえますか。」
と相手が何をすればいいか、迷わないように伝えることも、取引きを円滑に進めていくためには欠かせません。
相手が疑問を持ったり、質問したくなるようなことは先読みをして、最初の段階で伝えるようにしましょう。
まとめ
私が、経理未経験の25歳で就職したときは、取引先とのやりとりはありませんでしたが、社内や部署内で何かを伝えることが多くありました。
特に、課長からは色々質問されることも多く、課長がどのような回答を求めているか、どうのように話すと伝わるかを考えながら話をしています。
当時の課長は、ストレートにはっきりと答えることを好むタイプだったので、まずは結論を話す。
その後に、根拠や考えを話すように工夫した結果、「分かりやすい」と言われたことも、人によって話しかたを変える重要性を知ったのもこのこと。
同じことを言う場合でも、順番を変えるだけで評価が変わることもあります。
全てに当てはまるわけではないですが、仕事をスムーズに進めるためにも、『伝える力』を経理も磨いていきましょう。